景気判断を9か月ぶりに前進させたのは、中国やインドなどの新興国の高成長で、輸出や生産が増加基調に転じたことが主因だ。
前回会合までは「改善の動きに一服感が見られる」としていたが、白川総裁は記者会見で、「1月に示した(経済・物価情勢の見通しの)中間評価に沿って、着実に前進している」と強調した。中国など新興国向けを中心に自動車などの輸出が持ち直していることや、エコカー補助金制度の終了に伴う駆け込み需要の反動減が薄れているなど、日本経済には明るい材料が増えているとの判断だ。
もっとも、白川総裁は「企業部門は明るい動きが広がるが、家計部門には染み渡って行かない。先進国が等しく直面している問題で、実感がわきにくいのは事実だ」とも述べ、「実感なき回復」との見方を示した。
回復基調を維持できるかどうかについても、不安要素が残る。一つは、原油や小麦など国際的な資源・食料価格の高騰だ。白川総裁は「国際商品市況は昨秋以降、食料品を中心に上昇テンポを速めている」と警戒感を示した。
(2011年2月16日 読売新聞)
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